今回のブログでは、『感動パスタ(レタスクラブMOOK)』に掲載されている

「リストランテ アクアパッツァ」日高良実シェフに習う「しめじとチキンのクリームスパゲッティ

を、自宅でプロ並みのクオリティで作る方法をお伝えします。

このパスタは実際に私が作った上で味見しています。
したがって、プロ並みのクオリティというのも、決して大げさな表現ではありません。

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まず、レシピを紹介する前に、自宅でパスタをプロ並みのクオリティで作るコツを紹介しておきましょう。

自宅でパスタをプロ並みのクオリティで作る二つのコツ

  1. 素材を、水島弘史シェフのロジカルクッキングの手法で調理する
  2. パスタの茹で時間を、表示より1分間短くする

この二つを守れば、誰でも簡単に、プロ並みのパスタを作ることが可能になります。
それでは、一つずつ解説していきましょう。

一つ目のコツである素材の調理法ですが、こちらは、フランス料理シェフで、料理研究家でもある水島弘史シェフのロジカルクッキングの手法で調理することがポイントになります。

水島弘史シェフのロジカルクッキングのポイントは、以下の三つです。

  1. 素材の総重量の0.8%の塩加減で味付けする
  2. 素材を弱い中火でじっくりと加熱する
  3. 素材は出来上がりの総重量が元の重量の80%になるように焼き上げる 

まず一つ目のポイントである、「素材の総重量の0.8%の塩加減で味付けする」ですが、実は、この0.8%というのは、人間の体液と同じ塩分濃度。

この体液と同じ塩分濃度を人間は、最も心地よい(=美味しい)と感じるのは必然。
実にロジカルで、科学的です。

なぜ、体液と同じ0・8〜0・9%の塩分が美味しいと感じるのでしょうか。その秘密を解きあかしましょう。

野菜も肉も魚も、私たち人間も、生物の細胞の内側と外側は、いつも一定の環境が保たれるようにコントロールされています。

一方、細胞の中と外の塩分濃度が同程度のとき、細胞の水分バランスがつり合います。
細胞内の水分はみずみずしく保たれ、風味が流れ出ることもありません。

これが、食べて美味しさを感じる塩加減です。0・8%は、この細胞の内外の塩分がちょうどつり合う塩分濃度に最も近い値です。だから0・8%がおいしいのです。

水島弘史著『強火をやめると、誰でも料理がうまくなる!』 

素材の重量に対して、0.8%相当の塩をかけたら、次に中弱火でじっくりと焼き上げます。
こうして焼いた肉は、驚くほどジューシーで美味しい、まさにプロの味(=食感)です。

それでは、なぜ、中弱火でじっくりと焼き上げた肉は、ジューシーで美味しいのでしょうか?

肉や魚を柔らかく仕上げるには、細胞内の水分をいかに温存するかが決め手となります。

しかし、素材を加熱すると、必ず細胞内部の水分は流出します。いかに優れたプロであれ、これは絶対に避けられません。

この水分をいかに残すように調理するかが腕の見せどころなのです。そのためには、素材をゆっくり加熱ことが不可欠です。

水分の居場所を残し、柔らかく仕上げるためには、急激な強い加熱を避けること。

弱火〜弱い中火でゆっくり温め、筋組織が凝固しはじめる50℃を、おだやかに通過させることが大切なのです


水島弘史著『強火をやめると、誰でも料理がうまくなる!』 

ここで一つ問題が生じます。
じっくり中弱火で焼き上げた肉や野菜を、どのタイミングで、焼くのを終わらせるか?
ということです。

しかし、これも、あれこれ悩む必要はありません。
焼き上がった肉や野菜の総重量を計って、元の重量の80%になっていればそれで大丈夫です。

もっとも美味しく、肉汁たっぷりに焼き上げるには、重量が一つの基準になります。

目安は、焼く前の重量の80〜85%程度

水島弘史著『強火をやめると、誰でも料理がうまくなる!

さて、これで、素材のベストな調理が完了しました。
あとは麺(パスタ)とソースを絡めて出来上がりです。

その際に気をつけることはパスタの茹で時間を、表示より1分間短くすることです。

これは、麺をアルデンテに保つために行います。
この方法は、前述の『感動パスタ(レタスクラブMOOK)』にも記載されているテクニックです。


もう一度、おさらいしましょう。
  • 素材を、水島弘史シェフのロジカルクッキングの手法で調理する
  • パスタの茹で時間を、表示より1分間短くする

これら2つのコツを徹底するだけで、ジューシーな素材と歯ごたえのある麺(パスタ)が絡まる、文字どおりのプロの味が完成します。

ぜひ一度、お試しください。

それでは、最後に、この二つのコツを織り込んだ、「しめじとチキンのクリームスパゲッティ」をプロ級のクオリティで作るためのレシピ(『感動パスタ(レタスクラブMOOK)』のレシピを私なりにアレンジしたもの)を、紹介しながら、本ブログ記事を締めくくりたいと思います。

しめじとチキンのクリームスパゲッティ

【材料】(2人分)

パスタ…160g
鶏もも肉…小1枚(200g)
しめじ…2パック(200g)
生クリーム…150㎖
オリーブオイル…大さじ2
塩、胡椒

【作り方】

1 しめじは石づきを除いて後房に分ける。鶏肉は皮と余分な脂を除き、一口大に切る。

2 フライパンにオリーブオイルを入れて中弱火で熱し、鶏肉を炒める。炒める際は、鶏肉の重量(200g)の0.8%の塩(1.6g)を振りかけ、薄く焦げ目がついたら、フライパンから一旦取り出す。

3 パスタは塩(1%・分量外)を入れた油で、袋の表示より1分短く茹で始める

4 フライパンでしめじをさっと炒め、しめじの重量(200g)の0.8%の塩と、胡椒少々を振る。さらに、しめじがこんがりと色づくまで炒め、そこに鶏肉を戻してパスタのゆで汁50㎖を加えて混ぜる。

5 生クリームを加えて弱めの中火にし、全体に混ぜながらひと煮立ちさせる。